Body toning整体院タスケ 院長 中西利毅(2024/03/23)
長かった冬がようやく終わりを告げ、春が近づいてきましたね。
日が昇る時間も早くなり季節が進んでいるのを感じます。
さて、このように季節が変わると人の体の中では、どのような変化があるのでしょうか?
体には様々なセンサーがあり、あらゆる変化を観測しています。
それらの情報を処理して、人体を最善の状態に保とうと命令を出しています。
これを恒常性またはホメオスタシスと呼びます。
それとは別に順化というものがあります。
これは環境に適応する能力ですね。
例えば、一年中暑い国の人々と日本のような国の人々では汗が違ったりします。
暑い国の方の汗はほとんど水でサラサラしています。
それに対して例えば日本人の汗はミネラル分を含む汗です。
暑い国では汗をしょっちゅうかいて体温を下げなければなりません。
ですので、ミネラル分が多いとあっという間に体内に必要な分がなくなってしまいます。
そのため水っぽいサラサラした汗になるのです。
このように人間は環境に適応しようとします。
これらは自分の意志は関係ありません。
自律神経という自動で調節してくれる機能が備わっています。
この自律神経によって、季節に適応しようとしてくれます。
真夏に20℃の部屋に入ると寒くていられませんが、真冬に20℃の部屋に入ったら暑くていられないでしょう。
深部温度を保つために感じ方を変えて、適切な行動をとるようにしています。
素晴らしい機能の自律神経ですが、適応するには少し時間がかかります、
その間には自律神経が混乱して、不調をきたしてしまうことがあります。
三寒四温のように徐々に変化していけばまだいいのですが、近ごろの季節の変化は急激に思えます。
また年齢があがるごとに変化への適用は苦手になってきます。
春は冬モードだった体が夏モードに移行する季節です。
ここでの自律神経の調節がうまくいけば、夏も元気に過ごせることにつながります。
では具体的にはなにをしたらよいのでしょうか?
一番重要なことは毎日を正しいリズムで生活することです。
もっと言うと、寝る時間と起きる時間をきちんと決めておくことです。
睡眠は時間も大切ですし、その質も大事です。
これを決めるのは自律神経ですので、ここのリズムを崩さないことは重要です。
春眠暁を覚えずで、ついつい寝すぎてしまいます。
また、次の日がお休みだと夜更かしをしたり朝寝坊したりしてしまいますね。
余談ですが、サザエさん症候群なんて呼ばれたりもする休み明けの月曜日なんかが憂鬱なのは、休み前の夜更かしや朝寝坊などの生活リズムの乱れによる自律神経の乱れが原因のひとつと考えられているようです。
つまり規則正しい生活こそが健康につながるわけですが、とても当たり前のことで今更言うことでもありませんね。
しかし、意外となぜ不調なのかわかっていない人はその自覚がなかったり、あってもなかなか改善しようとしていません。
どこかできちんと調整し調律していかないとずるずると不調をひきずって一年を過ごすことになりますし、それが大きな病をもたらすかもしれません。
冬から夏という大きな変化の前の春こそ、健康について考えるいい季節なのではないでしょうか。
日本は4月が年度の切り替わりですので、気持ちも切り替えて一年を健やかに過ごしていきましょう。